『B☆Bの正体(北海道日本ハムファイターズ)』



 正直、真実を伝えるべきかどうか悩みました。ですが、やはり、真実は白日の下にさらされるべきなのでしょう。皆さんの夢を、特に子供たちの夢を壊してしまうかもしれませんが、北海道日本ハムファイターズのマスコットであるB☆Bの正体が、この程、調査で明らかとなりましたので、ご報告します。
 皆さんは、なぜ北米産のクマ(グリズリー)が、日本のプロ野球チーム「北海道日本ハムファイターズ」のマスコットなのか、不思議には思いませんか?B☆Bは北米産のクマで、ヒグマでも月の輪熊でもありません。北海道なのに、なぜ、日本産のクマでないのか。
 実は、B☆Bはある任務を帯びて来日したマスコットです。いや、マスコットは仮の姿で、本当の職業は、なんと『FBI捜査官』なのです。日本政府の強い要望により、未解決の難事件を解決するため、極秘で身分を偽って来日しました。
 皆さんは、B☆Bが変装の名人であることをご存知でしょうか。ある時は、コンビニエンスストアの店長に、ある時は、新聞記者に、ある時は、ビールの売り子さんに、またある時は、ロックンローラーに、時には、なんとチアガールにも変装します。
 これは、すべて潜入捜査をするために、身につけた術です。別に単純にコスプレが好きというわけではないのです。
 また、B☆Bは「北海道日本ハムファイターズ」の本拠地である札幌だけでなく、本拠地以外の北海道の球場に姿を現すことをご存知でしょうか。他のチームでは、そこまでやるチームは数少ないでしょう。でも、B☆Bは非常に熱心に各地に出現します。それは広域捜査に必要だからです。北海道を舞台とした連鎖的な事件を解決するため、広域捜査をしていたのです。それも事実を隠す必要があったため、マスコットとしての仕事をこなしながら。
 同じように、日本各地へ行ってマスコット交流をすることも彼はさかんに行っています。特に今年はセパ交流戦で、非常にタイトなスケジュールの中、日本各地を飛び回りました。また、キャンプ地へも訪問しています。
 つまりは、それだけ日本各地で難事件が多いこと、捜査が日本各地のかなり広域に及んでいることを示しています。
 このことは、まだ日本政府の中枢と警察庁のごく限られた幹部及びアメリカ政府のごく一部の人間しか知りません。国家機密事項です。今回、調査した結果を明らかにすべきかどうか悩んだ理由はそれです。国家機密事項を暴露してしまえば、私の身に危険が迫るかもしれません。
 しかし、真実を皆さんにお知らせすることは私の使命かもしれないと考え、明らかにする道を選びました。私の判断が正しかったことを今は信じます。
 B☆Bは、実は『FBI捜査官』。難事件を解決するため来日した。『B☆B』の前のBは、『FBI捜査官』のB、後ろのBは『ベアー(熊)』のB。表の顔は「北海道日本ハムファイターズ」のマスコット。裏の顔は敏腕捜査官である。そのため、知力、体力ともに超人的。また、日本の様々な情報にも精通しており、日々、情報収集はかかせない。情報収集能力はピカイチ。FBI超能力捜査官のジョー・マクモニーグルとは友人らしい。なぜ、マスコットとして身分を偽っているのかは、まだ不明ではあるが、敏腕ゆえにマフィアもしくは国際的なテロ組織等から身を隠す必要があるためではないだろうか。
 ハーバード大学卒のエリート捜査官。難事件を解決するため、日々、奔走している。だが、いくら敏腕だからといって「ナベツネを暗殺してくれ!」とはお願いしないように。彼はあくまでも『FBI捜査官』であって、『ゴルゴ13』ではない。捜査官であって暗殺者ではないので、くれぐれもお間違いなく。日本には未解決の難事件が数多いため、すべての捜査を終え、アメリカへ帰国するのは、まだ何年も先のことになるだろう。



 調査終了報告年月日 平成17年7月25日



(注)絶対に本気にしないでください。これはフィクションです。